アルバイトの時給計算方法を解説！簡単に計算するコツとは？

アルバイトの時給計算の基本

アルバイトの給料は、基本的に「時給 × 勤務時間」で計算されます。

しかし、実際に手元に入る金額は、税金や控除が差し引かれるため、単純な掛け算だけでは正確な額を把握できません。

ここでは、基本的な時給計算の方法と、税金や控除を考慮した実際の受取額について解説します。

時給×勤務時間で計算

アルバイトの給料は、時給と実際に働いた時間を掛け算することで求められます。

例えば、時給1,200円で1日6時間、月20日働いた場合の計算は以下の通りです。

• 1日あたりの給料：1,200円 × 6時間 = 7,200円
• 1か月の給料：7,200円 × 20日 = 144,000円

このように、単純な計算で月の給料を把握できます。

ただし、残業や深夜勤務がある場合は追加の手当が発生するため、基本の計算だけでは正確な額を求めることができません。

税金や控除を考慮する

アルバイトの給料からは、所得税や社会保険料が控除される場合があります。

特に、年間103万円を超えると所得税が引かれる可能性があるため注意が必要です。

具体的な控除の目安は以下の通りです。

年間収入	控除・税金の有無
103万円以下	所得税なし（扶養内）
103万円超～130万円以下	所得税あり（扶養外になる可能性）
130万円超	社会保険料の負担が発生

アルバイトの収入が一定額を超えると、税金が引かれて手取り額が減少するため、事前にシミュレーションしておくと安心です。

また、会社によっては雇用保険や住民税も控除される場合があるので、給与明細をしっかり確認しましょう。

残業代や深夜手当の計算方法

アルバイトでも、労働基準法に基づいて残業代や深夜手当が発生します。

通常の時給とは異なり、一定の割増率が適用されるため、正しく計算できるようにしておきましょう。

ここでは、残業代の計算方法と深夜手当の計算方法について詳しく解説します。

残業代の計算（1.25倍ルール）

労働基準法では、1日8時間または週40時間を超えて働いた場合、残業代が支払われると定められています。

残業代は、通常の時給に1.25倍の割増が適用されます。

例えば、時給1,200円のアルバイトが1日9時間働いた場合、1時間分が残業扱いとなり、次のように計算されます。

• 通常の8時間分の給与：1,200円 × 8時間 = 9,600円
• 残業1時間の給与：1,200円 × 1.25 = 1,500円
• 合計給与：9,600円 + 1,500円 = 11,100円

このように、残業をすると通常よりも高い時給で計算されるため、給与が増えます。

ただし、残業が発生するかどうかは職場の労働条件によるため、雇用契約書を確認しておきましょう。

深夜手当の計算（22時以降は1.25倍）

夜間の勤務には深夜手当が適用されます。

労働基準法では、22時から翌5時までの労働には25％の割増賃金（1.25倍）を支払うことが義務付けられています。

例えば、時給1,200円のアルバイトが22時以降に働いた場合、次のように計算されます。

• 通常の時給：1,200円
• 深夜時給（1.25倍）：1,200円 × 1.25 = 1,500円

また、もしも22時以降に残業をした場合、残業代（1.25倍）と深夜手当（1.25倍）が両方適用されるため、時給は1.5倍になります。

例えば、時給1,200円の人が22時以降に残業をすると、

• 1,200円 × 1.5 = 1,800円

と計算されます。

深夜シフトが多いアルバイトでは、通常の勤務よりも高い給与を得られるため、効率よく稼ぎたい人にはおすすめです。

簡単に時給計算をするコツ

アルバイトの給料を正確に把握するためには、時給計算を簡単に行う方法を知っておくと便利です。

特に、勤務時間が不規則だったり、残業や深夜手当が発生する場合は、自分で計算するのが大変です。

ここでは、簡単に時給計算をするためのコツを紹介します。

アプリやオンライン計算機を活用

最近では、時給計算を自動で行ってくれるアプリやオンラインツールが多数あります。

これらを活用することで、計算ミスを防ぎながら、効率よく給与を把握できます。

例えば、以下のようなツールがあります。

• 給与計算アプリ（例：シフトボード、Smartシフト）
• オンライン計算サイト（例：「アルバイト給与計算ツール」など）

これらのアプリやツールでは、時給・勤務時間・手当の有無を入力するだけで、自動的に給与が算出されます。

特に、シフトが変則的な人や、いちいち計算するのが面倒な人にはおすすめです。

シフト表をもとに事前に計算する

給与を事前に把握しておくためには、シフト表を活用するのも効果的です。

毎月のシフトが決まったら、勤務時間をリストアップし、次のように計算すると簡単に給料の目安がわかります。

• 通常勤務の時間を合計する
• 深夜勤務や残業がある場合は別途計算
• 税金や控除を考慮して手取り額を推測

例えば、以下のようなシフトだった場合：

日付	勤務時間	給与
3月1日	10:00～18:00（8時間）	1,200円 × 8時間 = 9,600円
3月2日	18:00～23:00（5時間）	1,200円 × 4時間 + 1,500円（深夜1時間） = 6,300円

このように、シフトごとに給与を事前計算しておくことで、月の収入を把握しやすくなります。

また、目標の収入額に合わせてシフトを調整することも可能です。

時給計算で気をつけるべきポイント

アルバイトの給料を正しく把握するためには、時給計算に関する注意点を知っておくことが大切です。

特に、交通費の支給条件や給与明細の内容をしっかり確認しないと、思ったよりも手取りが少ないということもあります。

ここでは、時給計算で注意すべき2つのポイントを解説します。

交通費の支給条件を確認

アルバイト先によっては交通費が支給される場合とされない場合があります。

交通費が支給されるかどうかは、求人情報や雇用契約書に明記されているので、事前にチェックしておきましょう。

交通費の支給パターンには、主に以下の3つがあります。

• 全額支給（通勤にかかる交通費が全額支給される）
• 上限あり支給（1日〇円、1か月〇円まで支給される）
• 交通費なし（交通費は自己負担）

例えば、「交通費1日500円まで」と決まっている場合、往復で600円かかると100円は自己負担になります。

また、一部のアルバイトでは「自転車・徒歩通勤の場合は交通費なし」などの条件があることもあるため、細かいルールを確認しておくと安心です。

給与明細をしっかりチェック

アルバイトの給料は、毎月の給与明細を確認することが重要です。

給与明細には、働いた時間や時給、残業代、深夜手当、控除された税金などの詳細が記載されています。

チェックすべき主なポイントは以下の通りです。

• 勤務時間と給与が正しく計算されているか
• 残業代や深夜手当が適用されているか
• 税金や社会保険料の控除額を確認

特に、シフト変更や残業があった場合は、給与計算ミスが起こる可能性があります。

もし誤りを見つけた場合は、早めに店長や経理担当に相談しましょう。

給与明細を定期的に確認することで、不明な控除や計算ミスを防ぎ、正しい給料を受け取ることができます。