就職辞退のメールの書き方｜失礼のない例文とポイント

就職辞退のメールを送る際の基本マナー

就職辞退のメールを送る際には、基本的なマナーを守ることが重要です。企業側も採用活動に時間と労力をかけているため、失礼のない対応を心掛けましょう。

特に、辞退の意思を伝えるタイミングやメールの書き方によって、相手に与える印象が変わります。社会人としての礼儀を持ち、誠意のある文章を作成しましょう。

ここでは、就職辞退のメールを送る際の基本マナーについて解説します。

早めに連絡することが重要

就職辞退の連絡は、できるだけ早く行うことが大切です。特に、内定を受けた後に辞退する場合、企業はあなたを採用する前提で準備を進めています。

連絡が遅れると、企業は追加の採用活動が必要となり、他の求職者への影響も生じる可能性があります。辞退の意思が固まったら、できるだけ早く連絡しましょう。

一般的には、内定通知を受け取った後、3日以内が望ましいとされています。遅くとも1週間以内には連絡を入れるのがマナーです。

メールの件名と宛名の書き方

メールの件名は、一目で内容がわかるように簡潔にまとめます。例えば、以下のようにするとよいでしょう。

• 【内定辞退のご連絡】◯◯大学 ◯◯（氏名）
• 【選考辞退のご連絡】◯◯大学 ◯◯（氏名）

また、宛名の書き方も重要です。担当者がわかっている場合は、個人名を明記しましょう。

例：

株式会社◯◯◯◯

人事部 ◯◯様

担当者が不明な場合は、部署名宛てに送る形でも問題ありません。

このように、件名と宛名を適切に記載することで、誠意が伝わりやすくなります。

就職辞退のメールの例文

就職辞退のメールを書く際は、簡潔で礼儀正しい表現を心掛けることが大切です。

辞退の理由を詳しく書きすぎると、余計な誤解を招くこともあるため、感謝の気持ちを伝えつつ、シンプルに辞退の意思を示すようにしましょう。

以下に、状況別のメール例文を紹介しますので、ご自身の状況に合わせて参考にしてください。

一般的な辞退メールの例文

選考途中や内定後の辞退を伝える際の、一般的なメール例文です。

件名：【内定辞退のご連絡】◯◯大学 ◯◯（氏名）
株式会社◯◯◯◯
人事部 ◯◯様

お世話になっております。◯◯大学の◯◯（氏名）です。

この度は、貴社より内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。
慎重に考えた結果、大変恐縮ではございますが、内定を辞退させていただきたく、ご連絡を差し上げました。

貴社の魅力的な企業文化や業務内容に惹かれておりましたが、自身のキャリアについて熟考した結果、別の道を選択することを決意いたしました。

貴社には大変お世話になり、心より感謝申し上げます。
最後になりましたが、貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます。

何卒ご了承いただきますよう、よろしくお願いいたします。

◯◯大学 ◯◯（氏名）

内定承諾後の辞退メールの例文

内定承諾後に辞退する場合は、より慎重な対応が求められます。

件名：【内定辞退のご連絡】◯◯大学 ◯◯（氏名）
株式会社◯◯◯◯
人事部 ◯◯様

お世話になっております。◯◯大学の◯◯（氏名）です。

先日、貴社より内定をいただき、承諾のお返事をさせていただきましたが、誠に勝手ながら、内定を辞退させていただきたく存じます。

貴社で働くことを前向きに考えておりましたが、諸般の事情により、別の道を選択せざるを得なくなりました。
このようなご連絡となり、大変申し訳ございません。

貴社のご厚意に深く感謝申し上げるとともに、何卒ご了承いただきますようお願い申し上げます。
末筆ながら、貴社の更なるご発展を心よりお祈り申し上げます。

◯◯大学 ◯◯（氏名）

電話と併用する場合のメール例文

電話で辞退の意思を伝えた後に、念のためメールでフォローするのが望ましいです。

件名：【内定辞退のご連絡】◯◯大学 ◯◯（氏名）
株式会社◯◯◯◯
人事部 ◯◯様

お世話になっております。◯◯大学の◯◯（氏名）です。

本日、お電話にて内定辞退のご連絡をさせていただきましたが、改めてメールにてお伝えさせていただきます。

貴社の選考では大変お世話になり、心より感謝申し上げます。
慎重に考えた結果、大変恐縮ですが内定を辞退させていただきたく存じます。

突然のご連絡となり、誠に申し訳ございません。
貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます。

何卒ご了承のほど、よろしくお願いいたします。

◯◯大学 ◯◯（氏名）

就職辞退メールで注意すべきポイント

就職辞退のメールを送る際には、いくつかの重要なポイントに注意する必要があります。

誤った表現や失礼な対応をしてしまうと、企業に悪い印象を与え、今後のキャリアにも影響を及ぼす可能性があります。

ここでは、就職辞退メールを送る際に気を付けるべきポイントを詳しく解説します。

感謝の気持ちを忘れずに伝える

就職辞退の連絡では、企業に対する感謝の気持ちをしっかり伝えることが大切です。

企業は選考を通じて時間をかけてあなたを評価し、内定を出してくれたわけですから、その労力に対する敬意を表すことが求められます。

「貴社の魅力的な企業文化や業務内容に惹かれておりましたが…」のように、ポジティブな言葉を添えると、より丁寧な印象になります。

辞退の理由を詳しく書きすぎない

辞退の理由を詳しく説明する必要はありません。むしろ、シンプルかつ明確に伝えることが大切です。

例えば、以下のような表現が適切です。

• 「慎重に考えた結果、他の道を選択することにいたしました。」
• 「諸般の事情により、辞退させていただくことを決断いたしました。」

逆に、「他社の方が条件が良かった」「勤務地が希望と異なっていた」などの具体的な理由を述べると、企業側に不快な印象を与えてしまう可能性があるため避けましょう。

返信が来た場合の対応

企業から辞退のメールに対して返信が来ることがあります。例えば、以下のような内容が考えられます。

• 辞退を受け入れる旨の返信
• 辞退の理由を詳しく聞かれる
• 他の選択肢（勤務地変更など）を提案される

どのような内容であれ、必ず返信をするのがマナーです。

企業からの提案を受け入れない場合でも、「ご提案いただきありがとうございます。しかし、今回は辞退の決意に変わりはございません。」と、丁寧に断るようにしましょう。

就職辞退のメールを送った後のフォロー

就職辞退のメールを送った後も、適切なフォローを行うことで、企業との関係を円満に保つことができます。

特に、社会人としてのマナーを意識し、企業からの返信への対応や、将来的な関係性を考慮した行動を取ることが重要です。

ここでは、就職辞退後のフォロー方法について解説します。

企業からの返信への対応方法

就職辞退のメールを送ると、企業から何らかの返信が来ることがあります。主なパターンとして、以下のようなものがあります。

• 「辞退を承知しました」といった了承の連絡
• 「辞退の理由を詳しく教えてほしい」という問い合わせ
• 「条件を変更すれば考え直してもらえないか」という提案

企業から返信があった場合は、速やかに返答するのがマナーです。

例えば、了承の連絡が来た場合は、以下のように返信すると良いでしょう。

株式会社◯◯◯◯ 人事部 ◯◯様
お世話になっております。◯◯大学の◯◯（氏名）です。

この度は、お忙しい中ご対応いただき誠にありがとうございました。
貴社のご厚意に深く感謝申し上げます。

改めまして、貴社のさらなるご発展を心よりお祈り申し上げます。

何卒よろしくお願いいたします。

◯◯大学 ◯◯（氏名）

企業側に誠意を伝えることで、良好な関係を維持することができます。

今後の関係を良好に保つポイント

就職辞退をしても、将来的にその企業と関わる可能性があることを考慮し、できるだけ円満に辞退することが大切です。

特に、同じ業界で働く場合、将来的に取引先や転職先として関わることもあり得ます。そのため、辞退の際に失礼な対応をしないように注意しましょう。

また、担当者との関係を維持したい場合は、辞退後に改めてお礼のメールを送るのも一つの方法です。

株式会社◯◯◯◯ 人事部 ◯◯様
お世話になっております。◯◯大学の◯◯（氏名）です。

この度は、選考の機会をいただき、誠にありがとうございました。
貴社の魅力的な企業文化や業務内容に触れ、大変貴重な経験をさせていただきました。

今回はご縁がありませんでしたが、今後とも何かの機会でご縁がありましたら幸いです。
貴社のさらなるご発展を心よりお祈り申し上げます。

何卒よろしくお願い申し上げます。

◯◯大学 ◯◯（氏名）

このようにフォローのメールを送ることで、企業との良好な関係を維持しやすくなります。

就職辞退のメールを円滑に送るためのまとめ

就職辞退のメールを送る際は、誠実で丁寧な対応を心掛けることが大切です。

辞退の連絡が遅れたり、失礼な表現を使ったりすると、企業に悪い印象を与えてしまう可能性があります。将来的な関係性を考慮し、円満に辞退することを意識しましょう。

最後に、円滑に就職辞退のメールを送るためのポイントをまとめます。

就職辞退メールの重要ポイント

• 辞退の連絡はできるだけ早く行う（内定通知から3日以内が理想）
• メールの件名は簡潔にし、「内定辞退のご連絡」と明記する
• 感謝の気持ちを伝える（「選考の機会をいただきありがとうございました」など）
• 辞退の理由は詳しく書きすぎず、シンプルかつ明確に伝える
• 企業から返信が来た場合は、必ず丁寧に対応する
• 今後の関係を考慮し、場合によってはフォローのメールを送る

誠意を持った対応で円満に辞退しよう

就職辞退の連絡は気が重いものですが、誠意を持って対応すれば、企業側も理解してくれることがほとんどです。

失礼のない形で辞退を伝え、企業に対して感謝の気持ちをしっかり伝えることで、良好な関係を維持することができます。

今後のキャリアを考えるうえでも、円滑なコミュニケーションを心掛けることが大切です。