- アルバイトで源泉徴収票がもらえない理由
- 源泉徴収票を請求する具体的な方法
- 税務署に相談する手順と対処法
アルバイトの源泉徴収票がもらえない理由とは?
アルバイトでも本来は源泉徴収票が発行されるはずですが、さまざまな理由で受け取れないことがあります。
どのようなケースで源泉徴収票がもらえないのか、代表的な理由を確認しましょう。
給与が月額88,000円未満の場合
アルバイトの給与が月額88,000円未満の場合、雇用主に源泉徴収の義務が発生しません。
これは、所得税が課税される最低ラインに達していないためです。
そのため、このケースでは源泉徴収票が発行されない可能性があります。
雇用主の手続きミスや対応の遅れ
アルバイト先が正しく手続きを行っていない場合、源泉徴収票が発行されないことがあります。
特に小規模な店舗や個人経営の事業所では、事務処理の遅れやミスによって発行が遅れるケースもあります。
また、退職後に依頼をしないと発行してくれないこともあるため、事前に確認することが重要です。
短期バイトや日払いバイトの影響
短期間のアルバイトや日払いバイトの場合、給与が源泉徴収の対象外となることがあります。
雇用主によっては「短期間だから発行しなくてもいい」と誤解していることもありますが、これは法律違反です。
短期バイトでも源泉徴収票の発行義務はあるため、必要であれば請求しましょう。
源泉徴収票が必要な場面とは?
源泉徴収票は、税金や手続きに関する重要な書類です。
特に以下のような場面では、源泉徴収票の提出が必要となるため、事前に準備しておくことが大切です。
確定申告が必要な場合
年間の所得が103万円を超える場合、確定申告が必要になることがあります。
また、複数のアルバイトを掛け持ちしている場合や、年末調整を受けていない場合も、確定申告をすることで払い過ぎた税金が戻ってくる可能性があります。
確定申告の際には、前年の源泉徴収票が必要になるため、バイト先から必ず受け取っておきましょう。
転職先で提出を求められた場合
新しい勤務先で年末調整を行う際、前職の源泉徴収票を提出する必要があります。
これは、前年の所得や税額を正しく計算し、適切な税金処理を行うためです。
源泉徴収票がないと、税金が過払いになる可能性があるため、必ず前のバイト先に発行を依頼しましょう。
各種申請(住宅ローンなど)で必要になる場合
住宅ローンやクレジットカードの審査などで、収入証明書類として源泉徴収票の提出を求められることがあります。
特にフリーターや契約社員の場合、源泉徴収票が収入の証明となるため、重要な書類となります。
収入証明が必要な場面では、源泉徴収票がないと手続きが進められないこともあるので注意しましょう。
アルバイト先に源泉徴収票を請求する方法
源泉徴収票は雇用主に発行義務がありますが、申請しないと発行してもらえない場合もあります。
スムーズに取得するために、正しい方法で請求しましょう。
バイト先に直接依頼する
まずは、勤務先の経理担当や店長に口頭または電話で依頼してみましょう。
特に繁忙期や年末年始は処理が遅れることがあるため、早めに依頼するのがポイントです。
以下のように伝えると、スムーズに対応してもらいやすくなります。
「昨年の源泉徴収票をお願いしたいのですが、いつ頃受け取れますか?」
書面やメールで正式に請求する
口頭での依頼だけでは対応が遅れる場合、書面やメールで正式に請求しましょう。
文書で依頼することで、証拠が残るため、後から「依頼を受けていない」と言われるリスクを防げます。
メールで送る場合の例文を紹介します。
件名:源泉徴収票発行のお願い
○○(アルバイト先名) ご担当者様
お世話になっております。
昨年○月まで勤務しておりました○○です。
確定申告のため、昨年の源泉徴収票を発行していただきたく、ご対応をお願いいたします。
お手数ですが、ご確認のうえご返信いただけますと幸いです。
よろしくお願いいたします。
○○(氏名)
発行を拒否された場合の対応
もしバイト先が発行を拒否した場合は、以下の対応を検討しましょう。
- もう一度正式に依頼する(電話・メール・書面で記録を残す)
- 会社の経理部門や本社に問い合わせる(チェーン店などの場合)
- 税務署に相談する(「源泉徴収票不交付の届出書」を提出する)
源泉徴収票の発行を怠ることは、法律上の問題となるため、税務署へ相談すれば解決できる可能性が高いです。
源泉徴収票がもらえない場合の対処法
アルバイト先に何度依頼しても源泉徴収票がもらえない場合、適切な対処を取ることが重要です。
特に確定申告や転職の際には必要な書類のため、迅速に対応しましょう。
「源泉徴収票不交付の届出書」を税務署に提出する
バイト先が源泉徴収票の発行を拒否したり、対応が遅すぎる場合、税務署へ「源泉徴収票不交付の届出書」を提出することができます。
この書類を提出することで、税務署が雇用主に対して源泉徴収票の発行を指導してくれます。
提出時には以下の情報を記載します。
- バイト先の名称・住所・連絡先
- 雇用期間と給与の支払い状況
- 源泉徴収票を請求したが発行されない経緯
税務署に届け出ることで、多くのケースではバイト先が発行に応じるようになります。
税務署に相談する際のポイント
税務署に相談する際には、できるだけ詳細な情報を用意しましょう。
例えば、以下の情報があるとスムーズに対応してもらえます。
- 給与明細や振込記録(給与を受け取った証拠)
- バイト先とのメールやLINEのやり取り(源泉徴収票の請求履歴)
- 契約書や雇用契約書(雇用形態の確認)
税務署は確定申告の期限前は混雑するため、早めに相談するのがおすすめです。
源泉徴収票なしで確定申告を行う方法
源泉徴収票がなくても、給与明細や銀行の振込履歴をもとに確定申告を行うことは可能です。
具体的な方法として、以下の手順を実行します。
- 1年間の給与明細を集め、合計金額を計算する
- 勤務先の情報(会社名・所在地・支払金額)をまとめる
- 「給与所得の源泉徴収票が交付されない理由書」を作成する
この書類を添えて確定申告を行えば、税務署に受理してもらえる可能性が高いです。
ただし、勤務先が税金を適切に納めていない場合、後で問題になることもあるため注意が必要です。
【まとめ】アルバイトの源泉徴収票がもらえないときの対応
アルバイト先から源泉徴収票がもらえない場合、焦らず適切な対処をすることが大切です。
源泉徴収票は確定申告や転職時に必要な重要な書類のため、早めに対応しましょう。
- まずはバイト先に直接依頼する
- 口頭でダメなら書面やメールで正式に請求する
- 発行を拒否されたら税務署へ「源泉徴収票不交付の届出書」を提出する
- 源泉徴収票がなくても給与明細をもとに確定申告は可能
バイト先が発行を拒否するのは法律違反です。
対応が遅れると確定申告の期限に間に合わない可能性もあるため、できるだけ早めに動きましょう。
最終的には税務署に相談することで解決できるので、諦めずに適切な手続きを進めてください。
- 源泉徴収票は雇用主に発行義務がある
- まずはバイト先に直接依頼し、書面やメールで請求
- 発行を拒否された場合は税務署に「不交付の届出書」を提出
- 給与明細をもとに確定申告を行うことも可能
- 早めに行動し、確定申告の期限に間に合うよう準備する
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